ラヴクラフト全集1 / H・P・ラヴクラフト / 大西尹明訳 / 創元推理文庫 / 480円カバーイラスト: Virgil Finlay / カバーデザイン: 龍神成文The Shadow over Innsmouth by Howard Phillips Lovecraft 時代がかった大袈裟な誇 … “ラヴクラフト全集1” の続きを読む
カテゴリー: 本
死の蔵書
死の蔵書 / ジョン・ダニング / 宮脇孝雄訳 / ハヤカワ文庫HM / 699円+税カバーデザイン: スタジオ・ギヴBooked to Die by John Dunning (1992) 随分昔に読んだ本。本好きの刑事が、セドリ屋の殺人事件を追う途中で自分も古本屋を開くんじゃなかったかな。きれい … “死の蔵書” の続きを読む
世界史用語集とチャート式幾何学
山川出版社と言えば社会系の教科書の会社で、用語集や一問一答式の参考書は大学受験では本当にお世話になりました。 特に用語集の、他社を含む世界史の教科書全15種類で、この用語が何冊に使われているか、という視点は目新しかったと思います。(5) と書かれた項目以上を覚えておけばいいかな、と真っ当に使う以外に … “世界史用語集とチャート式幾何学” の続きを読む
新訳を巡るあれこれ
フィリップ・K・ディック『ヴァリス』がハヤカワ文庫から出版されました。しかも新訳で、訳者は大瀧啓裕から山形浩生に代わっています。 旧作を新訳する際には翻訳者が亡くなっている場合もあるため訳者が代わるのはよくあることですが、訳者が存命で、しかも『ヴァリス』3部作の訳者としてはサンリオSF文庫 -> … “新訳を巡るあれこれ” の続きを読む
北上次郎の復活
文春文庫からディーン・クーンツ『ライトニング』が復刊されました。25年ぶりです。 私はクーンツの作品であれば通常の長編、短編はもちろんのこと、アカデミー出版の超訳から『ベストセラー小説の書き方』『コンプリート・ディーン・クーンツ』まで、ほぼすべての作品を購入し、地道に出版日順に消化しているほどのファ … “北上次郎の復活” の続きを読む
善良な男
善良な男 / ディーン・クーンツ / 中原裕子訳 / ハヤカワ文庫NV / 940円+税カバー写真: 星武志 / カバーデザイン: 渡邊民人(TYPEFACE)The Good Guy by Dean Koontz (2007) バーで飲んでいたティモシーは、誤解した依頼者から殺人の依頼を受ける。直 … “善良な男” の続きを読む
西の魔女が死んだ
西の魔女が死んだ / 梨木香歩 / 新潮文庫 / 430円+税 / 2001年カバー装画 早川司寿乃 まいは中学になじめず、しばらく祖母の家であずかってもらうことになる。自給自足の生活をしていた祖母は、やさしくまいを迎え入れる。 ってストーリーだけだと、やわらかな少女向けの小説に聞こえますし、実際 … “西の魔女が死んだ” の続きを読む
竹取物語
竹取物語 全訳注 / 上坂信男 / 講談社学術文庫 / 360円 (1978)カバーデザイン 久住和代 解説者は「この作品の世界を伝奇としか説明できないのは、社会体制に無批判に惰性的に随従していく、いわゆる常識をもって理解しようとするからである。」として、「世俗と超俗の対比」を中心に読み解いてきます … “竹取物語” の続きを読む
悪夢の優勝カップ
悪夢の優勝カップ – プロゴルファー リーの事件スコア 2 / アーロン & シャーロット・エルキンズ / 寺尾まち子訳 / 集英社文庫 / 571円+税表紙イラスト: カスヤナガト 装丁: 刈谷紀子(P-2hands)Rotten Lies by Aaron & Cha … “悪夢の優勝カップ” の続きを読む
怪しいスライス
怪しいスライス – プロゴルファー リーの事件スコア 1 / アーロン & シャーロット・エルキンズ / 寺尾まち子訳 / 集英社文庫 / 571円+税表紙イラスト: カスヤナガト 装丁: 刈谷紀子(P-2hands)A Wicked Slice by Aaron & C … “怪しいスライス” の続きを読む
本の雑誌 2013年2月号 (No.356)
本の雑誌 2013年2月号 (No.356) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 今月の一冊で紹介された『一四一七年 その一冊がすべてを変えた』。紀元前の『物の本質について』という現代科学に通じる危険書物が、中世キリスト教時代に600年間の禁書 … “本の雑誌 2013年2月号 (No.356)” の続きを読む
虐殺器官
虐殺器官 / 伊藤計劃 / ハヤカワ文庫JA / 720円+税カバーデザイン 水戸部功 シェパードは米国情報軍特殊検索群i分遣隊に所属し暗殺を業務としている。世界各地で起きる虐殺の背後に共通してジョン・ポールの存在があり、彼の排除命令が下る。 本当に素晴らしい作品。テロ行為のたびに顔を出すアメリカを … “虐殺器官” の続きを読む
本の雑誌2013年1月号 (No.355)
本の雑誌 2013年1月号 (No.355) / 本の雑誌社 / 762円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 三角窓口に「本の雑誌がうらやましい」として、神保町の活気に驚く宮崎の中学校教諭の投稿があります。私も同郷(しかも郡部!)なので、その気持ち、よーく分かります。今月の一 … “本の雑誌2013年1月号 (No.355)” の続きを読む
古本の雑誌
古本の雑誌 – 別冊本の雑誌16 / 本の雑誌社 / 1600円+税装幀 平野甲賀 「本の雑誌」の古本関連の特集や記事をまとめ、更に有名な古本マニアの対談やエッセイに古書店側の視点も追加した本の雑誌別冊。先に出版された「本の雑誌11月号(No.353)」が神保町周辺を網羅していましたので … “古本の雑誌” の続きを読む
厭な小説
厭な小説 / 京極夏彦 / 祥伝社 / 1800円+税 ありとあらゆる物理的、精神的、生理的な「厭」を物語の中に詰め込み、ついでに造本も厭な感じに古びて作った意欲的(?)な作品。確かに気分が滅入る話しは多いものの、そこまで「厭」になるでなく、また処理もすべてホラー風味で意外とこじんまりとまとまってい … “厭な小説” の続きを読む
本の雑誌2012年12月号 (No.354)
本の雑誌 2012年12月号 (No.354) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 読者アンケートの「活字の勘違い!」。あるあるネタが多かった中に異色(?)の意見が一つありました。ところで私は原則、小説類は最初から読み始め、途中つまらなかろうと、何 … “本の雑誌2012年12月号 (No.354)” の続きを読む
本の雑誌2012年11月号 (No.353)
本の雑誌 2012年11月号 (No.353) / 本の雑誌社 / 762円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「神保町で遊ぼう!」。編集部を神保町に移したのは正解でしたね。短期間でこれだけ充実した特集と別冊を発行できるのですから、ロケーションって重要なのだと改めて思い … “本の雑誌2012年11月号 (No.353)” の続きを読む
本の雑誌2012年10月号 (No.352)
本の雑誌 2012年10月号 (No.352) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「国書刊行会の謎と真実!」。単純に新潮社、早川書房と続く出版社訪問でない、国書刊行会そのものを、想像の斜め上を行く魅力と真実でたっぷり楽しめる好企画。「世界幻 … “本の雑誌2012年10月号 (No.352)” の続きを読む
本の雑誌2012年9月号 (No.351)
本の雑誌 2012年9月号 (No.351) / 本の雑誌社 / 684円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「文芸誌とは何か、愛である」。ツボちゃんによれば 「例えば『新潮』、『群像』、『文學界』、そして『文藝』、『すばる』のこと」 であって、 『小説新潮』や『小説現 … “本の雑誌2012年9月号 (No.351)” の続きを読む
本の雑誌2012年8月号 (No.350)
本の雑誌 2012年8月号 (No.350) / 本の雑誌社 / 762円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「上半期ベスト1」。本誌でも高評価のものをきちんと並べてあり選出作はどれも面白そう。ただ第1位の読みどころが先月の原稿と全く同じというのはどうしたもの。座談会な … “本の雑誌2012年8月号 (No.350)” の続きを読む