世界史用語集とチャート式幾何学

山川出版社と言えば社会系の教科書の会社で、用語集や一問一答式の参考書は大学受験では本当にお世話になりました。 特に用語集の、他社を含む世界史の教科書全15種類で、この用語が何冊に使われているか、という視点は目新しかったと思います。(5) と書かれた項目以上を覚えておけばいいかな、と真っ当に使う以外に … “世界史用語集とチャート式幾何学” の続きを読む

新訳を巡るあれこれ

フィリップ・K・ディック『ヴァリス』がハヤカワ文庫から出版されました。しかも新訳で、訳者は大瀧啓裕から山形浩生に代わっています。 旧作を新訳する際には翻訳者が亡くなっている場合もあるため訳者が代わるのはよくあることですが、訳者が存命で、しかも『ヴァリス』3部作の訳者としてはサンリオSF文庫 -&gt … “新訳を巡るあれこれ” の続きを読む

ゴジラ

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「ゴジラ」2014/8/17 3D字幕版 六本木TOHOシネマズ スクリーン1にて エメリッヒ監督のトカゲゴジラでもう終わったと思っていた、まさかのハリウッド版。福島第一原発事故と絡める日本では絶対無理なシナリオ。さすがです。 福島第一原子力発電所に勤務する芹沢博士は、東日本大震災で最愛の妻を亡くす … “ゴジラ” の続きを読む

アナと雪の女王

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「アナと雪の女王」 2014/6/8 3D字幕版 六本木TOHOシネマズ スクリーン2にて 観たのは2ヶ月前。今以上に「Let It Go」が流れており、極力、前知識を入れないようにしても「♪ありの~ままの~」が聞こえる状況でした。話の内容としては、きっと、最初は触ると何でも凍ってしまう自分の性質に … “アナと雪の女王” の続きを読む

北上次郎の復活

文春文庫からディーン・クーンツ『ライトニング』が復刊されました。25年ぶりです。 私はクーンツの作品であれば通常の長編、短編はもちろんのこと、アカデミー出版の超訳から『ベストセラー小説の書き方』『コンプリート・ディーン・クーンツ』まで、ほぼすべての作品を購入し、地道に出版日順に消化しているほどのファ … “北上次郎の復活” の続きを読む

善良な男

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善良な男 / ディーン・クーンツ / 中原裕子訳 / ハヤカワ文庫NV / 940円+税カバー写真: 星武志 / カバーデザイン: 渡邊民人(TYPEFACE)The Good Guy by Dean Koontz (2007) バーで飲んでいたティモシーは、誤解した依頼者から殺人の依頼を受ける。直 … “善良な男” の続きを読む

西の魔女が死んだ

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西の魔女が死んだ / 梨木香歩 / 新潮文庫 / 430円+税 / 2001年カバー装画 早川司寿乃  まいは中学になじめず、しばらく祖母の家であずかってもらうことになる。自給自足の生活をしていた祖母は、やさしくまいを迎え入れる。 ってストーリーだけだと、やわらかな少女向けの小説に聞こえますし、実際 … “西の魔女が死んだ” の続きを読む

竹取物語

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竹取物語 全訳注 / 上坂信男 / 講談社学術文庫 / 360円 (1978)カバーデザイン 久住和代 解説者は「この作品の世界を伝奇としか説明できないのは、社会体制に無批判に惰性的に随従していく、いわゆる常識をもって理解しようとするからである。」として、「世俗と超俗の対比」を中心に読み解いてきます … “竹取物語” の続きを読む

本の雑誌 2014年9月号 (No.375) 焼き餃子三日月号

本の雑誌 2014年9月号 (No.375) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし  ツボちゃんが2014年6月号の三角窓口に登場する読者15人の平均55歳。『本の雑誌』は高齢雑誌と言っています。では昔はどうなのでしょう? 三角窓口に28号への言及が … “本の雑誌 2014年9月号 (No.375) 焼き餃子三日月号” の続きを読む

悪夢の優勝カップ

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悪夢の優勝カップ – プロゴルファー リーの事件スコア 2 / アーロン & シャーロット・エルキンズ / 寺尾まち子訳 / 集英社文庫 / 571円+税表紙イラスト: カスヤナガト 装丁: 刈谷紀子(P-2hands)Rotten Lies by Aaron & Cha … “悪夢の優勝カップ” の続きを読む

本の雑誌 2014年8月号 (No.374) ヤカンがぶ飲み特大号

本の雑誌 2014年8月号 (No.374) / 本の雑誌社 / 762円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 今号は常連のエッセイが前半をバッチリ固めますが、それもこれも宮田珠己のしょぼさから、内澤旬子のワードローブ観察につなげたかったから。ちなみにその前の伊東潤の3万円分の … “本の雑誌 2014年8月号 (No.374) ヤカンがぶ飲み特大号” の続きを読む

怪しいスライス

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怪しいスライス – プロゴルファー リーの事件スコア 1 / アーロン & シャーロット・エルキンズ / 寺尾まち子訳 / 集英社文庫 / 571円+税表紙イラスト: カスヤナガト 装丁: 刈谷紀子(P-2hands)A Wicked Slice by Aaron & C … “怪しいスライス” の続きを読む

本の雑誌 2014年7月号 (No.373) 総天然色まいったか号

本の雑誌 2014年7月号 (No.373) / 本の雑誌社 / 694円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「絶景書斎を巡る旅!」。タイトル「総天然色まいったか号」のとおりに冒頭は、驚きのカラーページで自慢の書斎が紹介されます。これがまた素晴らしい書斎と写真で(キャプ … “本の雑誌 2014年7月号 (No.373) 総天然色まいったか号” の続きを読む

本の雑誌 2014年6月号 (No.372) 炊きたてごはん誘惑号

本の雑誌 2014年6月号 (No.372) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし  『銀座Hanako物語』。思い出すのはしりあがり寿の漫画。耳なし芳一みたいに、社内の吟遊詩人社員がバブルの栄華を歌うと古参社員がうらうら集まる話。あるいはホイチョイ … “本の雑誌 2014年6月号 (No.372) 炊きたてごはん誘惑号” の続きを読む

本の雑誌 2014年5月号 (No.371) カレーうどん緊迫号

本の雑誌 2014年5月号 (No.371) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「東京創元社に行こう!」。この「に行こう!」特集、好きなんですよね、濃縮度が他の特集と違い過ぎます。今回もその期待に違わず、編集部訪問に始まり(汚い机は見るだけ … “本の雑誌 2014年5月号 (No.371) カレーうどん緊迫号” の続きを読む

本の雑誌 2014年4月号 (No.370) ぶっつけ旅はるばる号

本の雑誌 2014年4月号 (No.370) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「図書館を探検する!」。珍しく冒頭の「今月の一冊」は否定的。取り上げた『つながる図書館』は、課題解決型図書館を紹介しますが、そんな市民サービスの自慢をするより、 … “本の雑誌 2014年4月号 (No.370) ぶっつけ旅はるばる号” の続きを読む

本の雑誌 2014年3月号 (No.369) 満天チャーハン連打号

本の雑誌 2014年3月号 (No.369) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「造本・装丁は楽しい!」。平野甲賀、日下潤一、多田進らの熱い思いも良いですが、「胞子文学名作選」関係者の苦労話、特に各社の技術者魂で困難を乗り越え、スケジュール … “本の雑誌 2014年3月号 (No.369) 満天チャーハン連打号” の続きを読む

本の雑誌 2014年2月号 (No.368) まぐろ丼早足号

本の雑誌 2014年2月号 (No.368) / 本の雑誌社 / 648円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は「古本屋で遊ぼう!」。ブックオフのセドリだけで運営している古書店シマブックの方法論とか、学芸大学駅前にこんなに古書店が充実していたのかとか、いろいろと驚きの特集 … “本の雑誌 2014年2月号 (No.368) まぐろ丼早足号” の続きを読む

本の雑誌 2014年1月号 (No.367) 着ぶくれ猫しもやけ号

本の雑誌 2014年1月号 (No.367) / 本の雑誌社 / 762円 + 税表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし 特集は恒例「本の雑誌が選ぶ2013年度ベスト10」。 1位が『なぎさ』、2位が『古本の時間』。確かにどちらも面白そうですが、私は発行人の強い意志により『島はぼくらと』 … “本の雑誌 2014年1月号 (No.367) 着ぶくれ猫しもやけ号” の続きを読む