サークルクラッシャー麻紀 – クラッシュぶりもいいが、ほかもいい

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サークルクラッシャー麻紀 / 佐川恭一 / 破滅派 / 550円
カバーイラスト:
2017年発行

紙版が出るのを待ってましたが、長編版が『シン・サークルクラッシャー麻紀』として単行本化されたため、主義に反して電子書籍で購入しました。電子版でベストセラーだったのできっと単行本化されると思っていたのですが、よもや短編で、それを改稿するとは…。

サークルクラッシャー麻紀

きっと麻紀が童貞サークルをクラッシュするのだろうと思ってたらそのとおりで、「京都大学の中でもっとも芋くさいとされる文芸サークル『ともしび』」が麻紀趣味でクラッシュされていきます。
冒頭からいいですよね、これからの狩りの準備が丁寧に描かれ、『ともしび』のドアを開けるや、敵の配置を一瞬で把握。あとは一気呵成の「だいしゅきホールド」。ひとたまりもないわ。
と、ここだけでも十分面白いのに紅一点の視点や、予備校クラッシュのれいにゃんなど、差し込まれるネタも可笑しい。そして部長の揺れまくりながらの徹底的な意気地のなさよ。ラストは麻紀が麻紀っぽく見えないのは計算かなぁ。

ブス・マリアグラツィアの生涯

サークルクラッシャーって連作なの!? と驚きつつ読書。ブスの復讐譚。他の短編と異なり、ダレノガレ朱美が丁寧に自分の主義を語ってくれます。エタ・ルチアーノが良い。

同好会長殺し

元ネタは『アクロイド殺し』かと思ったら『騎士団長殺し』か。こちらは一切、内面が語られない同好会長殺しが最高にクール。ラストの短い会話も決まります。大江健三郎『万延元年のフットボール』を読みたくなりました。

男根のルフラン

徹底的にバカで大笑いしました。

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