天空の劫火

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天空の劫火〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)天空の劫火〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
天空の劫火(上)(下) / グレッグ・ベア / 岡部宏之訳 / ハヤカワ文庫SF / 480円 480円
カバー 加藤直之
The Forge of God / Greg Bear

エウロパが消滅したのと同時に、オーストラリアで友好的な機械生命体、アメリカでそれに警告を発する瀕死の生物が発見される。生物の発する悲壮な言葉に翻弄される科学者、合衆国大統領、宗教関係者。生物は死に、その敵とされた機械生命体も自爆する。同時に地球内部に突入した2つの物体が回転しながら核に近づき、一種の時限爆弾化、海溝では海水から水素を分離し大量の核爆弾が製造される。
蜘蛛型の小型機械が科学者や他の人々に取り付き、一連のメッセージを伝えながらネットワークを形成、多量の情報の収集を開始する。エウロパの一部は氷塊の形で火星と金星にそれぞれ激突し、両惑星を人間の住める世界に変える。
宇宙からの攻撃、地球の内部で激突した物体、海溝内の核爆弾により地球は滅ぶ。直前に宇宙船<箱舟>に乗り込んだ、蜘蛛型の小型機械と、その人々は火星に脱出し復讐を誓う。

冒頭のエウロパ消滅にワクワクしながら読み始めたら、話しは意外な方向、というか全時代的、あるいはアニメ的な方向に突き進み、最後は地球消滅、人類は復讐を誓うのであった!! で、え~~~って!! 通常の未来物語ので仮定されている背景を丁寧に描いた、と言えばいいか。その姿勢に評価できなくはないけど、本当にオーストラリアの機械生命体は囮だし、本当に人類は何も出来ないし、だと、ストレスが残ります。ラストの復讐を誓うってのも何だか、とって付けたような感じ。むぅ、もしかしたら連作なのかしらん。

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