80年代音楽解体新書 – 時代の空気感まで伝わりました

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80年代音楽解体新書 / スージー鈴木 / 彩流社 / 1600円+税
カバーイラスト: 大月明日香 / 装丁: 仁川範子
2019年発行

「ザ・カセットテープ・ミュージック」を見ていてこの人だれなんだろう? と思っていたスージー鈴木の80年代ヒット曲の理系的、構造的な音楽評論。

技術的な解説はさっぱりわかりませんが、いや面白い。

オフコースの「Yes No」のイントロ。言われてみれば確かに、歌に入ると半音上がっています。2番は上がりません。何となく感じていた違和感を40年ぶりに言語化された形。この調子が全編続きます。しかもほぼすべて知っている楽曲とミュージシャン。1986年4月の大学入学と同時の「My Revolution」なんていう空気感までも再現してくれます(私も同じ時に、家から出て大学に行ったので特に)。コード進行を理解できれば、倍は楽しめそうなのは残念。

あまり期待していなかったので、ナイアガラ系のネタが多かったのも嬉しい。しかも詳しい。3月21日をさらりと紹介したり、大滝詠一のらしいエピソードもいいですね。

ラストは2018年の紅白で、ユーミンとサザンがトリを取ったことに絡めて、ニューミュージックの「ニュー」の終焉と繋ぎます。その前の「オール・トゥゲザー・ナウ」の紹介も含めて上手いわ、上手すぎる。

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