本の雑誌 2015年9月号 – 中野善夫の本棚

本の雑誌 2015年9月号 (No.387) / 本の雑誌社 / 667円 + 税
表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし

「本棚が見たい!」は中野善夫。

本は背表紙を見せて並べたいけど日焼けは嫌、という気持ちが痛いほど分かる家の作りになっており、冒頭ページの上半分は白い扉だけで、下はそれを開けて本棚が出てきた所。ほんと夢の様な部屋です。ハヤカワ文庫の並びが汚いのもきっと番号順に並べているから。抜けないんだろうな、羨ましい。

 

リブロ池袋本店最後の日をおじさん三人組が取材。数カ月前から大騒ぎでメディアも殺到の中での潜入。それが許されるのもこれまでの長い信頼関係があったから。地下移転のときの記事も覚えていますが、浜本さんだったのですね。残念ながらリブロ池袋本店は自宅から遠く、店を訪れたことは結局1回か2回で、記憶もさほどありません。この伝説をもっと見ておくんだったな。
で田口久美子の記事を読むと、その伝説を作ったのが堤清二だということが分かります。やはり(サブ)カルチャーはパトロンあってのもの。

 

特集は「書き出し一行の誘惑!」。本の書き出しを考えようという企画ですが低調。座談会は長過ぎるし、SF系、ミステリー系のいつものライターの記事がピンと来ない。良かったのは角田光代の子ども時代「私は」で始める勢いのある文章についての思い出と、嵐山光三郎「日本文学書き出しいろいろ」、そして大ヒットした「ほんのまくら」フェアのし掛け人伊藤稔くらい。

今月号はこの特集がイマイチだったせいか今ひとつ乗り切れないまま読了。いつも楽しい内澤旬子の「着せ替えの手帖」がブルックスブラザーズでの残り時間が少なく肩透かしに終わったのも残念感が増した要素かも。あ、平松洋子のそばは今回も最高です。

 

萩原魚雷はモノを持たない生活。本好きにとって本の管理は大問題で、中野善夫のような部屋に憧れつつも現実は積ん読の山にうんざりしながら新しい本を買ったりして後悔するのですが、最近はノートパソコン 1台あれば、漫画でも、シリーズ本でも、映画でも、その場で参照できて、その気になればコレクションもできるのだから、部屋は綺麗になります。物欲 … というか「ハードウエアとしての物欲」が無ければの話ですがね。

 

さて次号はつぼちゃんによる角川春樹インタビュー。専属インタビューアは吉田豪という認識ですが(古い?)、つぼちゃんがどのような切り口で挑むのかこれは本当に楽しみ。角川映画なのか、角川商法なのか、死ね! 死ね! なんて言ってた本の雑誌をどう見ていたのか、等々、聞き所満載。

さぁ読むぞ。

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