失われた遺産

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失われた遺産 ハインライン傑作集(1) / ロバート・A・ハインライン / 矢野徹、田中融二訳 / ハヤカワ文庫SF / 460円 (古本屋で100円)
カバー : 佐藤弘之
Assignmnet in Eternity by Robert A. Heinlein, 1953年

中短編4つのどれもが、それなりの話しながらしっくりこないのは、50年の時間の経過のせいでしょうか。
「深淵」ノヴァ計画のフィルムを巡るスパイと国家の争い、超人達で作るコミュニティ、権力者との闘争等々も長編ならいざ知らず、この文量では少し過ぎます。エンディングはちょっといい。
「時を超えて」欲望充足型の並行世界モノ。派手な話を期待しましたが超地味なエンディングにがっかり。
「失われた遺産」もこれまた超人達が旧人、およびその支配者たる悪と闘う話。直接、一般人民を説得しても無駄なので子どもを使うというアイデアは良い。
「猿は歌わない」遺伝子操作により奴隷として生まれてきた猿を救う話。肝心の猿に魅力がないのが致命的でした。

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