十一番目の戒律

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十一番目の戒律 / ジェフリー・アーチャー / 永井淳訳 / 新潮文庫 / 819円+税
カバー装幀 : 辰巳四郎
The Eleventh Commandment by Jeffrey Archer

CIAの狙撃手コナーは、CIA長官の保身のため、捨て駒としてロシアに送られ、大統領候補ぜリムスキーの暗殺を命じられる。コナーに恩義を感じるジャクソンもコナーを追ってロシア入りする。

ここの所ぱっとしない長編とそこそこの短編が続くアーチャー作品だったので、暫く遠ざかっていましたがが、久しぶりに手にした作品は全編ビリビリに緊張した本格的な冒険小説。途中クレイグ・トーマス思わせるような単独行動やスパイ戦が続き、驚愕の中盤ラストまで一気。あれは驚愕、としか言いようがありませんね、電車の中で泣きそうになりました。でも後半からラストまでは少しトーンダウン。ゼリムスキーにあそこまで分からせておくなら、そのアイデアを使ってもう一捻り欲しかった所ですが、まぁこれが現実的なところか。

新潮文庫は珍しく題名が直訳でおとなしいと思ったら、裏カバーの解説や紹介文で11番目の戒律の意味をばらす、ばらす。もう少し神経を使って欲しいですね。

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