幻覚ピカソ (3)

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幻覚ピカソ (3) / 古屋兎丸 / 集英社 / 600円 (571円)
ブックデザイン chutte

シリーズ最終巻。機械仕掛けの時計の絵に吸い込まれたピカソは、真っ暗闇の中で光を見つけます。お約束通りに最後は自分の闇に向かいますが、ここで他の兎丸作品同様、ストーリーや構成自体に仕掛けられていた謎と主人公はきっちり対面し、きっちりエンディングを迎えます。普段の学園生活に周囲の出来事や学友から避けることばかりを考え、それで良しとしていたピカソを、もっと豊かな現実に目を向けさせたい。その千晶の一途な願いが執念となり、怨念となり物語を形作っています。その願いを果たせた今、千晶の存在意義は消え、昇華し、天使となります。

直球勝負のエンディングが見事にはまり、泣かされました。カバーを外して出てくる表紙1と4の絵にもまた涙。最後まで気が付きませんでしたが『少年少女漂流記』の別エディションでもあるのですね。

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