ダブルプレー

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ダブルプレー / ロバート・B・パーカー / 菊池光訳 / ハヤカワ文庫HM / 840円+税
カバーデザイン : ハヤカワ・デザイン カバー写真 : (C) Bettmann/CORBIS
Double Play by Robert B. Parker (2004)

大リーグ初の黒人選手ジャッキー・ロビンソンと、そのボディガードを努めた白人バークの話し。元ボクサーで用心棒のバークは、実力者の娘ローレンと関係を持つが、行き過ぎた警護から解雇され、新たにジャッキーのボディガードを要請される。黒人差別の社会からジャッキーを守る中、新たに別の暴力組織との関係が発生し、そこにローレンの恋人ルイスも絡んでくる。

ジャッキーとバークのやり取りは読んでいて楽しく、途中のオーナー、リッキーとのやり取りや、常にジャッキーが会話をローレンに戻すところなど良いシーンも多いのですが、うーん、どうしてもスペンサーとホークの関係をそのまま1947年に置き換えただけの作品に思えます。
また黒人が普通の白人と変わらない生活をしている姿を、1940年台ならともかく21世紀の今に描いて何の意味があるのかさっぱり分かりませんし、途中のパーカーを思わせるボビー少年の「偏見の無さ」もイヤラシク、誰のために小説を書いているのか、その意図も不明瞭でした。

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