本の雑誌 2024年7月号 (No.493) ビール枝豆塩ふり号 / 本の雑誌社 / 700円 + 税
表紙デザイン クラフト・エヴィング商會 [吉田博美・吉田篤弘] / 表紙イラスト 沢野ひとし
本棚がみたい!はスペシャルで田中すけきよ。二十七畳の書庫に並んでいる本がエンタメ系ばかりで羨ましい限り。業者選びから施工までしっかり計算、管理し、妥協しなかった結果の産物。並べるの楽しかったろうなぁ…。
特集: あなたはルビを振りますか?
ルビに肩付、中付があるなんて初めて知りました。もちろん横書きは(コンピュータは)中付というのも。こんなところにも縦書き文化があるんですね。
編集者座談会が翻訳寄りで楽しい。ルビから派生して、アルコーブ、ドライブウェイ、コーナースイートが訳出不可能な言葉と知りました。IT 界隈の翻訳だと expose、interactive は難しいですね。あと浅倉久志の翻訳にひらがなが多いとかも。「いっさい」「すでに」「ひとり」「ともに」。
黒丸尚訳『ニューロマンサー』、円城塔『文字禍』、京極夏彦の InDesign は有名だけど、誰もフォローできない only one 的なものだったのだな。
新刊
吉田伸子の推す『死んだ山田と教室』は良さげ。すでに届いている8月号の上半期ベスト1です。ただ男子校あるあるなお馬鹿を受け付けるかどうかはちょっと疑問。
連載
穂村弘は名作映画を見始めたらしい。読書よりも気楽に鑑賞できているのがいいんでしょう。
風野春樹は『アメリカは自己啓発本でできている』。18世紀末のアメリカで生まれ、世界で日本とアメリカだけらしいです、自己啓発本。
野村ななみは斜線堂有紀の10冊。面白そうなんだけどミステリ的に高度なズレ、外しが私の読書に合うのかが分からない。