ザ・スタンド / スティーヴン・キング / 深町眞理子訳 / 文藝春秋 / 上 下各3000円+税
装幀 藤田新策
The Stand Revised Edition by Stephen King, 1990
一度挫折してから、上巻を2023年6月4日から11月25日で、下巻を11月25日から2024年1月19日で読み終えました。寝る前にちまちまと、そして今度は、途中で挫折しても良いように各章ごとにメモを取りながら (これが読了に功を奏した)。ただしp.514から最後の p.635 までは最終日に 0:30 – 5:30 で一気読みしました。目が霞んでつらかったが、それ以上にあんまし盛り上がらなかった…。
軍の秘密研究所から漏れ出した新種のインフルエンザウィルスが全米を襲う。夢に現れるマザー・アバゲイル、ランドル・フラッグそれぞれに導かれた生存者らが、<フリーゾーン>と<西>を形成する。フラッグの攻撃を恐れた<フリーゾーン>はスパイを送る。
上巻 790ページ、下巻 635ページのうち、下巻の第五十六章(p.273)までに数年かかって到達したものの、1年くらい中断してすっかり忘れてしまい、最初から読み直すことに。この間、コロナ禍があって、ネタとしては超リアルになってしまいました。今や「追加抗原刺激注射」(p.226)は、ブースターで通じます。
全体的に散漫。批評家に「水ぶくれの、長すぎる作品」(まえがき)と言われても仕方ない。個々のエピソードやキャラクターは、以下で個別に挙げるように十分魅力的なのに断片でしかない、また個々人も長い話の中で大したドラマもないのにキャラ変したり、ぱったり出なくなったり、あっさり殺したり。特にアバゲイルとリオは戻ってきてから、もう一エピソードは確実に欲しい。逆にスチューとトムの帰りの旅は長すぎ。フラッグも強い上巻は魅力的なのに、後半は意味もなくほころび始め (まぁ、アバゲイル/神の力なんでしょうが)、人間味が出てからは今ひとつ。下巻前半のコミュニティの話、グレンの長尺の議論も盛り上がりません。
この翻訳本はなかなか出なくて、当時、深町眞理子は本を白石朗に渡せ、という声もあったんですが、巻末の編集部の「適切なものに訂正した」という注意書きを読むといろいろ苦労したのかもしれません。ただ森瑤子訳の『スカーレット』のときも思ったけど、派手にいじった場合は、どうしたのが教えてほしいものです。
以下は、読みながらの覚書。
上巻
かくて円環はひらく この壮大な物語も最後は、とじるんだなぁ。と目次を見ながら思います。チャーリーの機転と基地からの脱出がすべての悲劇の始まり。コロナも武漢の研究施設起源説とか再燃しています。
第一部
第一章 アーネットのガソリンスタンド。結果的にわずかしか出ない登場人物も多いのに短い描写で魅力的に組み上げます。うまい。
第二章 フラニーは妊娠する。車はボルボ。ジェスの度量の小ささがいい。赤ん坊は後半の布石か? p.47 全財産を七桁、ないし八桁の数字で数えられる程度の男たちなのだ。中途半端な金持ちということか。
第三章 アーネットのその後。みんな風邪の症状。p.50 上段。ラジオからラリーの曲が流れている。
第四章 研究室の様子を監視カメラで見るスターキー。p.58 スープに顔を突っ込んで死んでいる人間。初読のことはほとんど忘れたけど、強烈なイメージで、よく覚えています。
第五章 (p.62)「恋人のことがよくわかってるかい、ベイビー」でうかれたラリー・アンダーウッドを諭すウェイン・ステューキーがいい。ラリーの母親の冷めた観察もいい。ラリーはちっとも成長していない。私は感情を表に出すタイプではない。それでも息子を信じてはいる。
第六章 フラニーと父親。静かで慈しみのある描写。母親の「暴力」に対して、父娘が小さくなっているのが痛い。
第七章 隔離病棟とスチュー、間抜けなデニンガー。スチューの内面の恐怖と外に出さない様子が描かれ、第一章の静かな男の描写が活きる。
第八章 「キャプテン・トリップス」が伝染していく様子。スピード感ある描写の末に「以下省略。」が可笑しい。
第九章 聾唖のニック登場。この短い文章で彼の強さと賢さを描けるんだから、やっぱり上手い。
第十章~ (p.123) ラリーの章。ブロンクスの女と喧嘩し、母親の職場に行く。奪うばかりで与えない人間。困って母親のところに戻ってくる幼さ。ただし真の悪人ではない。
第十二章 フラニーと母親と父親。もう少し母親が壊れるところを、あるいは改心するところを読んでみたいが、確かこのエピソードはこれで終わり。
第十三章~ スチューと、管理責任者ディーツの章。スチューが乾咳をすると、飛び退るディーツ。いいエピソードです。第十四章の最後で報告先が第四章のスターキーだとわかる。第十五章ラスト、病棟にも蔓延が始まったことを匂わせての「また新たな一日がはじまったのだ。」もうまい。
第十六章 ならずものポークとロイド登場。ジョージはなぜこんな奴らを信じたのかさっぱり。p.169の天狗の面って原書はなんだろう? ポークは顔を吹き飛ばされ、ロイドはアパッチ郡拘置所へ。
第十七章 スターキーがスープに顔を突っ込んだまま死んでいるブルース二等技術兵を見ながら、かぎつけた新聞記者の殺害を命じる。
第十八章 ニックとベーカー保安官の章。ニックを襲った主犯のレイ・ブースは逃げている。ニックは『わが生い立ちの記』を書く。ベーカーの死と町の封鎖をソームズ医師から聞かされる。
第十九章 ラリーの章。冒頭は風邪気味の母親も後半では譫妄状態に。カリフォルニアの様子がわかる。
第二十章 フラニーの章。父親からの連絡で母親が危篤と知る。
第二十一章 スチューはアトランタから移送されている。元の機関は全滅。脱走を考える。
第二十ニ章 スターキーは、ブルース二等技術兵の顔からスープを剥がしてやり、自殺する。
第二十三章 闇の男、ランドル・フラッグ登場。ザ・キッドの訳者解説(p.239)は、どこが出展なのか?
第二十四章 (p.242) ロイド・ヘンリードはフェニックス刑務所へ。死刑を回避しようとするデヴィンズ弁護士がいい。
第二十五章 ニックの章。留置所に入れていたヴィンスとビリーが死に、マイクを逃がしてやる。保安官の妻のジェーンを看取る。
第二十六章 (p.272) 真実を伝えようとする学生グループ、新聞社、TV局と武力で統制を試みる軍隊。混乱が進む様子。一番ひどいのが黒人兵士が占拠したTVスタジオでのルーレット殺人。マザー・メイベル・カーターの「日のあたる側だけを」はピチカート・ファイヴの「陽の当たる大通り」の元ネタか?
第二十七章 ラリーの母親が死ぬ。古い友人のルーディーと借金でもめ、イヴォンと同棲していた時を邂逅する。リタと出会う。匂い袋の香りにリタの年齢を感じるのが残酷。
第二十八章 (p.308) フラニーの父親が死ぬ。埋葬中にハロルド登場。16歳で文芸部、巨漢でデブで誰からも嫌われ、パンツをはいたままオナニーをするハロルド。
第二十九章 スチューは自分を始末に来たエルダーを殺し、施設から脱走する。ここからどうやって啓示を受けてみんな集まるんだっけ? 一度読んだのに思い出せない。
第三十章 アーネットの町の様子。短い章だが良いアクセントになっている。今やスチュー以外、誰もいなくなり懐かしささえある。こうした目配りが全体にあればもっと良い作品になったと思うのだが…。
第三十一章 ランドル・フラッグはブレーダンドンから車を手に入れる。フラッグってこんなおしゃべりな奴だったっけ?
第三十ニ章 (p.346) 刑務所のロイド。餓死させたペットの兎を思い出し、自分と対比する。
第三十三章 保安官事務所にいたニックはレイ・ブースに襲われ、片目をなくす。
第三十四章 ごみ箱男ドナルド登場。チアリー石油会社の貯蔵タンクに火をつける。
第三十五章 ラリーはリタとニューヨークを出るためリンカーントンネルを抜ける。リタは重荷でしかない。
第三十六章 フラニーとハロルドの章。政府の疫病・伝染病センターのあるストーヴィントンを目指す。スチューが隔離されていた場所。あれ、スチューが入れ違いで納屋の屋根の伝言に気づくんだっけ?
第三十七章 そのスチューは社会学者グレン、犬のコジャックと出会う。ここでいくつかの将来像が描かれる。子供は産まれるのか、技術者が価値を持つ地域社会。そして、顔のない男の悪夢。
第三十八章 (p.436) たいした、損失、じゃない。でまとめられる第二の流行病。淡々とうまい。
第三十九章 (p.446) 独房内のロイドはランドル・フラッグに開放される。愛にも似たなにかがにじむ。隣房で死んだトラスクを引き寄せ、よだれを垂らすところとその後も悪趣味でいい。
第四十章 (p.458) 聾唖のニックは、夢の中にネブラスカ州ポーク郡の玉蜀黍畑でギターを弾きながら聖歌を歌うマザー・アバゲイルを見る。
第四十一章 ラリーは、薬の飲み過ぎで自分のゲロで喉をつまらせたリタを失う。後続の章で繰り返される最悪の思い出。ドラッグに頼らざるを得ない状態に追い込んだこととその結果にラリーは責任を感じ、そこから逃げようとする。ただ結局は弱いリタが勝手に転んだものなのでね、今ひとつエピソードとして弱いんだよね。
第四十ニ章 スチュー・レッドマンは、フラニーとハロルドと出会う。ハロルドの幼さが痛い、痛すぎる。
第二部
第四十三章(p.491) ニックは若干痴呆のトム・カレンに出会う。ジュリー・ローリーとセックスして追い払う。シェヴィーのピックアップを駆るラルフ・ブレントナーに会う。ジュリーは後半出てくることが明らかにされている(p.526)。フラッグ側にいて、妊娠でもしているのだろうか?
第四十四章(p.528) ラリーの章。ナディーンと、ナイフを持った半裸の少年ジョーに交わる。ハロルドの伝言を見た3人はストーヴィントン疫病センターを目指す。ナディーンの将来に不安があることがマザー・アバゲイルの夢で予言される。夫子を亡くしたルーシー・スウォンと出会う。4人は共通の夢を見る。疫病センターではハロルドの伝言に出会う。
ギターを巡るやり取りでラリーが父性を見せ、アバゲイルに「きっといい人間になれるはず」と予言され(まだなってない)、変化し始める。
第四十五章 マザー・アバゲイルの章。隣家で鶏をさばき、帰りに鼬と闇の男の<目>に出会う。ニック、トム、ラルフ、獣医のディック、赤毛のジューン、年長のオリヴィア、少女のジーナがピックアップでやってきて、コロラド州ボールダーを目指す。
第四十六章 ハロルド、フラニー、スチューらと同行していたが、マークが虫垂炎になり死亡、ペイリョーンも自殺する。
第四十七章 続き。一行は待ち伏せにあい、銃撃戦になる。ブロンドのデイナ、スーザン、バティー、シャーリー、名無しの女性と一緒になる。フラニーはハロルドをふり、スチューと一緒になる。
第四十八章 ゴミ箱男トラッシュの章。途中、<ザ・キッド>を狼の群れの中に残したまま、ラスベガスに来て、フラッグに迎えられる。トラッシュを受け入れたのはロイドらの仲間意識なのでアバゲイルでも良かったはずだが、途中、彼女の夢に違和感を覚えるのだから根っからの悪者ということか。そこらがトム・カレンとの違いか。キッドに気に入られる2つの台詞「あんたの車、気に入ったぜ」「みごとな運転だったな、チャンプ」がいい。
第四十九章 ラリーとルーシー、ナディーンの章。ナディーンがフラッグに憧れるのは良いとして、ラリーのキャラがこれまでと大きく変化し違和感。元の母親の機嫌を伺って泣き始めたり、リタを失いバイクをまともに運転できないこわれかけていた男はどこへ行ったのか。きっかけは白い農家での睡眠(第四十四章 p.533)なのか? 単に一人称視点がないからか。ファリス判事登場。
下巻
第五十章 <フリーゾーン>が出現し、話がいきなりコミュニティの中の、小さな話になってしまう。スチューとグレンの政治談義、アバゲイルとナディーンの対決(これは面白い)、ニックは紙に「権限。組織。 政治。」と書く。ラリーはフラニーと会う。ハロルドの独奏。
第五十一章 続き。ラリーはハロルドの家に行く。ジョー/リオはハロルドの正体を見る。スチューはラリーを委員会メンバーに加える。フランは日記を読まれた可能性に思い至る。臨時委員会を開催し、ニックが偵察班派遣を提案する。フラッグに勝つためには、手段を選ばないということだが、トム・カレンは物語的に急ぎすぎだろう。
第五十ニ章 マザー・アバゲイル出奔。フランはハロルドの家に忍び込む。ハロルドはスチューを殺害するためにアバゲイル捜索隊として一緒に遠出するが機を失する。グレンの飼っていたコジャックが<旦那>の後を追い、<狼>と戦った末に来る。コジャック視点の描写がいい。
第五十三章 フリーゾーン創設集会開催。ラリーとフランが元の「普通」の状態を戻らぬものとして描くシーンがコロナ禍明けだと妙にリアル。エルモア・レナードは西部劇を書いてたんだな(p.162) ラリーの家でナディーンが待ち伏せし誘惑するが果たせず、プランシェットを持って山の上の野外劇場に行き、そこで学生時代のフラッグからのボード上のメッセージを思い出す。ここで読者は驚く。そんな昔からの関係なのと。なにか必然はあるのだろうか?
第五十四章(p.186) ハロルドは埋葬委員会に参加後、家でナディーンに犯される。すべて見通しているんだからボードのお告げ、フラッグの計画なんだろうな。
第五十五章(p.215) ラリーがファリス判事にスパイ役を依頼し快諾される。ニックらはトム・カレンに催眠術をかけ、同様に依頼する。p.229のトムの声で一瞬にしてスチューが高校時代を思い出す描写がいい。しかしどうしてもこの偵察隊を送る切迫感が伝わらないんだよな…。スパイごっこがしたいだけにしか見えない。p.230 レギオン = あまた登場。映画のレギオンも確かここから。p.236 せっせっせ。原文はなんだろう。ナディーンの回想。膣への挿入さえなければ純潔なのか?
第五十六章 (p.245) 双子の赤ちゃんが生後すぐに死んだことを知り、フラニーは悲嘆する。家に戻ったナディーンの前に子どもに戻ったジョー登場。ここはうまい。大衆集会開催。デイナとトムが偵察隊として西に向かう。フラニーはジョージ・リチャードスンの診察を受ける。ハロルドはダイナマイトとウォーキートーキを接続する。
ようやっとここから未読のページ。文庫本は4分冊なので、第3巻は丸々フリーゾーンなのかな。前半の緊張感に比べるとここは退屈だよなぁ…。アメリカ人はこうした国の興りが楽しいのだろうか。
第五十七章 (p.274) リオはラリーにフラニーと会うよう懇願する。フリーゾーンに初めて電気が流れる。ラリーとフラニーはハロルドの家に侵入し、「元帳」のスチュー殺害予告を見つける。ナディーンはダイナマイトを委員会開催場所に仕掛ける。
ここでハロルドとナディーンの偽装等は行わず、あっさりと明確な悪役に。若干の躊躇いを見せるのは後への伏線か。ただ平板で心の葛藤とまでは感じられない。
第五十八章 (p.303) 委員会開催中にマザー・アバゲイルがリオに連れられ戻ってくる。ハロルドは遠隔からダイナマイトを爆発させ、ナディーンと西に逃げる。ここのリオの使い方はうまい。
第五十九章 (p.320) ニック、スーザン、埋葬委員会のチャド・ノリスが死亡。大衆集会でスチューは自分たちの「権限」が消滅したことを知る。アバゲイルが意識を取り戻し、スチュー、フラン、ラリー、ラルフ、グレンを呼びつけ、男4人で西へ向かうよう伝えて、死ぬ。
トム・カレンらを送り出しておいて、委員会だのコミュニティだので高慢の罪を犯しているという指摘。結果的にそれ以上もそれ以下もこの後触れられない。アバゲイルの出奔と戻りの説明もない。もう少し捻りはないのか!?
第六十章 (p.359) 4人は西に向かって出発する。
第三部
第六十一章 (p.365) 判事は待ち伏せされる。フラッグにはスパイがふたりしか見えていない(p.366)。すべて見通せるわけでないのは、マザー・アバゲイルや神が絡んでいるのだろうが、ちょっとご都合主義が過ぎるか。ミュータント・ニンジャ・タートルズを罵倒しているのが可笑しい(p.369)。
第六十二章 (p.381) デイナの章。<西>の方が<ゾーン>よりよく働き、学び、統治されていて、1938年のドイツに例えるのがいい。フラッグが急激に人間味を帯びてくる。が、必ずしも魅力的ではない
。
第六十三章 (p.412) ジュリーはトム・カレンを見つける。
第六十四章 (p.414) ハロルドの章。人間性を取り戻したり、最後にホークとサインしてみたり。もう少し準備していれば違った感想になりそうだが、後半は単なる捨て駒だった。
第六十五章 (p.424) フラッグとナディーンの章。セックスのシーンの筆は冴える。
第六十六章 (p.438) トラッシュはからかいを根に持ち、トラックを爆発させる。ジュリーがロイドにトムのことを知らせる。トムは東に向かう。あれだけ匂わせておいてジュリーの絡みはこれだけ。
第六十七章 (p.450) フラッグはトムを追跡させるがヘリは爆発する。フラッグはナディーンを投げ捨てる。トムは東へ向かう。ここらの展開は速いというより、ちょっと乱暴。ロイドはしっかりし過ぎだろう。
第六十八章 (p.473) トラッシュは贖罪のために空軍基地試射場に行く。贖罪って考え方がいい。キッチンタイマーは爆発の時間と合ってない(p.475)。
第六十九章 (p.481) ホイットニーは仲間と南へ逃げることをロイドに告白する。トム・カレンは隠れながら東へ向かう。ロイドが変わったことを自覚している。スチューの変化より非現実的だが、納得感はある。
第七十章 (p.488) トラッシュは核兵器を見つける。
第七十一章 (p.490) フラッグは<目>を使ってスチューらを見つける。
第七十二章 (p.493) スチューら一行の話。アバゲイルの求めた浄化の議論。アバゲイルが正確に落伍者者ありと言っていたのだが(p.351)、まさかスチューとは。「子供の十字軍」は「少年十字軍」? p.501。唐突に挿入されるアーネットの情景がいい。スチューも読者も遠くまできたものだ。思わせぶりな章の終わり方だが、残るのはスチューだろうな。ちなみにコジャックは残るんだよね、p.143は微妙な書き方だが。
p.514 – 最後 p.635 まで 0:30 – 5:30 で一気読み。目が霞んでつらかった。
第七十三章 (p.519) ラリーら3人は<西>のメンバーに会い、ラスヴェガスへ運ばれる。スチューとコジャック。フラッグはロイドにグレンを射殺させる。ラリーとラルフは公開処刑の場に、トラッシュが核兵器と共に現れ、爆発する。
第七十四章 (p.554) スチューはラスヴェガスの核爆発を知る。きのこ雲は1時間程度の持続らしいので時間が合わない(p.558)。トム・カレンがスチューを見つける。自動車を入手し、ホテルへ。
第七十五章 (p.577) 夢の中のニックがスチューの治療方法をトムに伝える。回復したスチューはトムとスノーモービルでボールダーに到達する。大きな事件は終わっているのでこのボールダーへの苦労は無駄に感じる。何が起きても二人が死ぬことはないし。
第七十六章 (p.610) スチューはフランと会う。
第七十七章 (p.612) フランの子どもピーターは生き残る。
第七十八章 (p.619) 何とホームシック。フリーゾーンに居場所がないのは理解できるが、あっさり放棄するのは、旅を経て大人になったからか。スチューとフラン、ピーターはメインに向かう途中、アバゲイルの家に滞在している。キャッスル・ロック(p.622)
かくて円環はとじる (p.632) フラッグは死んでいない。とじてなくて、回ってるだけじゃん。「拠って立つところ」で「the stand」(p.635)