漫画批評 Vol.3 / 500円
2010年12月31日発行
元々は古屋兎丸さんのインタビューが掲載されていることから「漫画批評」を知ったのでした。で、その特集号。
まず表紙が『幻覚ピカソ (3)』から。以下、「表紙の写真」として、ピカソファンにはおなじみのマルマン図案シリーズスケッチブックの紹介。「表紙の作品」では『幻覚ピカソ』の紹介。メインは 8ページのロングインタビュー。漫画への関わり方と、「中高生の頃の自分に読ませたいか」が作品選択の基準であること等が語られます。写真も多数! また解説も付された著作リストも掲載されています。インタビュアーのグロ耐性がかなり低いため、未読の読者にはホラー漫画家のように思われるかもしれないけど…。
ちなみに連載記事の「海外漫画事情」でも兎丸さんが取り上げられ、『マリーの奏でる音楽』がフランス語に翻訳された際、主人公「ピピ」の名前が変更された理由が説明されています。
特集では「漫画のできるまで」として漫画家と編集者の構想段階から販売、返本まで、詳細に解説されます。筆者も書いている通り編集と販売は、どこかで見たり聞いたりしたことがありますが、印刷部分は目新しい話が多く、ただただ新鮮でした。
本の補修用のテープや、漫画家の雑誌連載ローテーションを調査も良いなぁ。後者は明らかに読者に対する目眩ましだよね、騙して買わそうとする。漫画の紹介では「かぶく者」!! 生首も八文字も四谷怪談も凄いです。