本の雑誌7月号 (No.289)

本の雑誌 289号

本の雑誌 7月号 (No.289) / 本の雑誌社 / 530円 (505円)
表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし

特集は「あの作家にアンコール!」。なかなか新作が出ない作家に熱いエールを贈る特集。銀林みのる氏への直球インタビューが素直にいい感じでした。高頭佐和子の熱い声援も◎。しかし氷室冴子やつかこうへいなどの、そう言えば最近聞かないねぇ、という人より小野不由美や飯嶋和一など、この前までいたじゃんと思う作家の本が暫く出ていないと知り、驚きでした。漫画界なども含めるともっといそうです。

白石朗は、訳者あとがきのパロディ。ありとあらゆるパターンを網羅していて翻訳小説好きはどこかでニヤリとできるはず。と言うか、このままテンプレートして使えるのではないか、と。

穂村弘はネットでの評判をムチャクチャ気にしているのでファンの方はあまり悪く書かないように。トヨザキ社長は福永信「コップとコッペパンとパン」に対する過去の書評を改めています。その改めっぷりが素晴らしい。

グルーチョ・マルクスの大股潜行歩きが偶然、ダブるのが青山南と津野海太郎。後者によれば、小林信彦は大層、上手に真似ができるそうです。高橋良平の日本SF戦後出版史では筒井康隆登場。SF一家だったなんて知りませんでした。

さて定期購読者には同封されてくる本のちらし。最初はどうしたもんか、という出来で心配したのですが、最近は安定しており、今回も大きな表や図を使いながらカチッとした印象で大満足。もう本編並みです、ホント。これからも期待します。

ところで、ウエちゃんが緊急入院とか。大事でないといいのですが…。ご回復をお祈りします。

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