本の雑誌 3月号 (No.273) / 本の雑誌社 / 530円 (505円)
表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし
特集は「全日本雑誌表紙王座決定戦!」。優勝は「グリッター」2月号。これで女性誌。本誌の白黒印刷だとよく分からなかったのですが、色使いいいですよね、ホント。ここまで突き抜けてくれると、ロリ顔巨乳アイドルの媚びた視線より、よほど気持ちいいです。
今月の1冊が紹介する「ビートルズ・ファンタジー」は、デビュー直後にいきなり解散の憂き目にあうビートルズの、それから25年後の物語。なんとなく結末は見えるものの期待できそうです。
豊崎由美はジョイスの「ユリシーズ」の面白さを理解するために、それまでの自分にとって面白いものだけを読む快楽主義的読書を断念し、読書傾向をシフトチェンジしたとか。ぐー。頭が下がります。
いつも何故か楽しみの津野海太郎のサブカルチャー創世記にはさらっと松田優作が登場。本エッセイで描かれる登場人物はそれぞれ個性的で人間味に満ちていますが特に最近いいのが悠木千帆。テレビで見る人柄まんま、優しさに満ち溢れています。彼女自身のコメントというかエッセイも是非、読んでみたいのですが、いかがでしょうか > 編集部
そのほかでは穂村博のエッセイがたまらない青臭さで記憶に残りました(いい意味です、念のため)。すでに忘れかかっているあの幼稚なときめきはもう2度と味わえないだろうなと思うと、寂しいような、年取ったなぁというような。