本の雑誌 2012年9月号 (No.351) / 本の雑誌社 / 684円 + 税
表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし
特集は「文芸誌とは何か、愛である」。ツボちゃんによれば
「例えば『新潮』、『群像』、『文學界』、そして『文藝』、『すばる』のこと」
であって、
『小説新潮』や『小説現代』や『オール讀物』や『小説宝石』は文芸誌ではない
そうです。
へぇ …、と言うか、本屋のあそこらへんのA5判雑誌棚を真面目に見たことないなぁ、『文藝別冊』や『ユリイカ』や『SFマガジン』を特集で買う程度だなぁ …
と思い、今日じっくり見てきましたが、パッと見はやっぱり区別がつきません(泣)。
表紙を眺め、目次を読んで違いが少しは分かったかな…。
そうそう編集長インタビューの真摯さから一番見たかった『新潮』だけはありませんでした。売れているようです。
特集自体はストレートな取り組み。私みたいなものに棚をのぞかせるほどに熱い語りでした。中でも保坂和志と酒井隆史の対談は興味。
「読み物作家ガイド」は馳星周。
ひたすら猫かわいいと言っていためったくたガイドの書評家のイメージから一転、鮮烈なデビューだった『不夜城』のイメージが強く、その後の果敢な前進には気付きもしませんでした。霜月蒼はテーマの変遷を丁寧に解説し、作家の全貌を見せてくれます。
珍妙なイカドンのイラスト入りで紹介される『アジアの昔話』のゴキブリはなぜ黒いかって話が好きです。でも宮田珠己かと思っていたらべつやくれいなのですね。
メイドカフェ「シャッツキステ」は行ってみたいけどその勇気はないので、こちらで満足しておきます。池澤春菜のコメントまとめ。
http://yaplog.jp/schatzkiste/archive/2259
他に『ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂』『わたしがいなかった街で』と北上次郎と大森望の紹介本それぞれ。