Programming Microsoft Windows with C# / Charles Petzold / Microsoft Press / $59.99 / 2002
Cover Designer: Methodologie, Inc.
10年前に買って放っておいた本。意外と長生きしている C# をそろそろ勉強するか、と英語の勉強も兼ねて寝る前に少しづつ読んでいます。ペゾルドの「Programming Windows」本も読んでみたかったしね。
しかしこの10年でWindowsのプログラミング本はずいぶん減った印象です。先日の MSDN Flash (2014/8/20) も「愛すべきデスクトップアプリ開発者の皆様へ」と題され、どこか自嘲気味。Win32 や COM/DCOM に青春を捧げた身としては、やはりどこか寂しいですね。まぁ、この本を買って10年放置というのも同じことなんですが私の場合、仕事の内容が変わったこと以上に大きな理由が2003年3月の「msdn magazine 日本版」の休刊。WinSock、ATL、MTS、COM+ と他では得られない最先端技術の解説には本当にお世話になりました。結局、月刊前の時代からのバックナンバーや傑作選も整理してしまいましたが、この最終号だけは捨てられず今も手元にあります。自分の中の区切りのような。ついでに「編集後記」での編集長原哲哉の息子への休刊の言葉が泣けます。
さて本書では、当時出たばかりのC# で .NET Framework のクラスを使って Winodwsアプリを作ります。MFCを毛嫌いしていたペゾルドに本を書かせだだけあって、よく出来たフレームワークです。直感的で悩みどころがなく、思ったように作れるこの感覚は、そう Visual Basic や Borland C++ Builder に通じるな、って思ってたら、C# の開発はアンダース・ヘルスバーグらのDelphiチームらしい。そうでしょう、そうでしょう。納得ですよ。
本の構成は第1章とAppendixがC#、4章までが基礎、5章から24章までは交互に奇数章でGraphics、偶数章でUI を詳説。そうは言っても10年前のテクノロジーなのでね、とりあえず4章まで読めば十分かな、と。
で、簡単になった Hello World に納得しながら、本書を勝手に「Programming Windows 5th edition」の続編だと思い込んでいたので、最近書店で「プログラミングWindows 第6版」という本を見つけてびっくりしたわけです。
amazon のレビューを読むとどうも日本語版は偶数章と奇数章をそれぞれ上下巻に分けたためサンプルコードの順番がちぐはぐになったみたい。上下巻に分けるのは分かりますけどね、コントロールは多用しますが、フォーム上に線を引いたり、丸を描いたりしたことなんて一度もありませんから。ただ手打ちを勧める書籍でコードが揃わないってのはないわな。意図的なんだろうか、それとも気付かなかった? > 日経BP & 豊田孝
さて、第4章を読んだら、次は Win64 … かなと思っていたのですが、「プログラミングWindows 第6版」の副題は「C#とXAMLによるWindowsストアアプリ開発」。時代は Win64 の次の WinRT になっていましたとさ。
ただこれって Windows 8 が必要ってことですよね。しかもせっかく Forms で簡単になった Hello World を、また面倒くさくしているみたいだし。XAML やストアアプリが生き残っていたら10年後に読むかな。