アナと雪の女王

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「アナと雪の女王」
2014/6/8 3D字幕版 六本木TOHOシネマズ スクリーン2にて

観たのは2ヶ月前。今以上に「Let It Go」が流れており、極力、前知識を入れないようにしても「♪ありの~ままの~」が聞こえる状況でした。話の内容としては、きっと、最初は触ると何でも凍ってしまう自分の性質にあれこれ悩むけど、最後は自分の欠点を受け入れ、みんなと仲良く暮らし、そこで「Let It Go」で、「♪ありの~ままの~私で生きていればいいのよ~」とか歌うのだろう、と予想を立てて、いざ映画館へ。

ほんとは松たか子バージョンが見たかったのだけど(「オケピ」以来、ファンなので)、3D にしたくて時間もあって、字幕版と相成りました。3D の字幕って嫌いなんだけどな…。

そうそう作曲家アラン・メンケンが参加しないことは知っていました。作詞家ハワード・アシュマンと並び、『リトル・マーメイド』以降の新生ディズニーを創った重要なスタッフが何故参加しなかったのかは知りませんが、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』以来のファンとしては残念な気持でいっぱい。始まってみればそんな違和感は微塵も感じませんでしたがね…。

さて、冒頭から工夫がいっぱい。「ミッキーのミニー救出大作戦」で 2D から 3D に慣れさせ、単調なリズムを活かしながらミュージカルであることを宣言し、冒頭は主人公らも『モンスターズ・インク』のブーみたいな2等身キャラで、観客の目を慣らしながら大きくしていきます。

ただ話しが急ぎすぎ。

エルサへの複雑な思いも雪だるまの歌だけでは弱いですし、アナが一人で城に閉じ込められてつまらなかったと歌いはするものの、その説得力が感じられません。ブランコの動きや、街を踊りながら経巡るシーンも不自然な動きですし(ここは DVD で確認したい)、あれあれという間に「Let It Go」。

えええ、ここで!?

しかも、あれだけ落ち込みながら、ありのままで生きるのよと納得できるの!? いや、もうびっくりです。逆に納得してしまったのが、観ていない松たか子バージョンの方の強い歌い方。映画を見る前はラストの幸せなシーンで歌うにしては力み過ぎだろうと思っていましたが、納得です。吹き替え版を観たかったなぁ…。

こうして、いくつか引っかかりながらも、アナが山小屋に辿り着き、ここから急に面白くなるのでした。まず山小屋の主人、オーケンがいい。ニック・パークを感じます。独特の「間」というのかな、「空間」というのかな。似ていますねー。根拠はないけど参加していたのでは?

そしてクリストフ。ここからのスピード感は本当に素晴らしい。オラフはみんなほど好きなキャラクターではありませんが、まぁ、ディズニーには(というか洋画には)この手の道化師キャラが必要だから、仕方ないやね。それにしても、アナとクリストフのツッコミの上手なことよ。ここらへんは日本のコミックの影響じゃないかなぁ。

そして一気に終盤へ。

子供も見るから、アナにはあまり恋愛で悩ませず、三角関係もあっさり解消し、その上で「真実の愛」。…んー、まぁいいかぁ。

と、終わってみれば音楽チームも確実な仕事をし、もちろんアニメチームは氷の透明感やあらゆるエフェクトやを描き出す CG を活かした活躍ぶり。面白かったし、大ヒットもわかるけど、微妙にひっかかるものが残る、そんな作品でした。

で、最近、町でパッケージを見かけるけど、気にならなかったエルサの化粧の濃さがなんかなぁ、と。

やはり劇場では魔法がかかっていたようです。

 

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