十四の嘘と真実 / ジェフリー・アーチャー / 永井淳訳 / 新潮文庫 / 700円 (667円)
カバー装幀 : 作場知生
To cut a long story short by Jeffrey Archer
悪くはなく、十分、平均点はあるものの予定調和が目立ち、暇つぶしの読書に終始しました。読み始めた瞬間に先が見通せるもの(「専門家商人」「似て非なるもの」など)、最後でひねっても予想の範囲内でしかないもの(「欲の代償」など)。結局、どれも冒頭の「死神は語る」を超えられなかった気がします。
そんな中、「心(臓)変わり」だけは差別主義者から一転、黒人のために身を尽くすストレートな話で感動的でした。