本の雑誌 6月号 (No.324) / 本の雑誌社 / 648円 + 税
表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし
今号の目玉は何と言っても「ミーツへの道」最終回。のはずだけど、淡々とした終わり方でちょっと残念。途中の熱さをもう一度と期待したのですが、静かに終りました。うむむ、欲求不満です。単行本で読むとまた感想も変わるのでしょうか。
最終回関連では高野秀行のエンタメノンフコーナーが次回で最終回。宮田珠己と並んでグダグダな感覚が気持ちよかったのに惜しまれます。
最初に戻って特集は「古本お宝鑑定団!」編集部員がさまざまな本を持ち込んで鑑定してもらうのですが古本屋「古書現世」店主の人柄あふれる対応が楽しく、その後のエッセイも読者コーナーも含めていい特集でした。関連で本を P.69 の方法でカバーしてくれる古本屋が神田駅そばにあり、そのスピードと複雑怪奇な技と出来の美しさに呆然としたのを思い出しました。数十年前の話し。手当たり次第にケータイで ISBN番号を打ち込み値段をチェックしながら「せどり」している残念な人たちに是非、読んで欲しい特集です… (って、分かってもらえないか)
他で印象に残ったのは風野春樹の乳児達が作り上げる言語を巡る話。興味深いと同時に得体の知れない気持ち悪さがありました。