Software Design 2016年9月号 / 技術評論社 / 1220円+税
ロゴデザイン: デザイン集合ゼブラ+坂井哲也 表紙デザイン: 藤井耕志(Re:D) 表紙写真: (c) artist / amanaimages
いきなり冒頭広告「イチオシの1冊!」の「独習 Python 入門」のリード文が「Slack 入門」になっててずっこけます。
DIGITAL GADGET に出てくる「リアル世界のPinterst」が面白い。販売展示中の家具に本物のボタンが付いていて、押すと、近くのスマホ経由で自分のアルバムに追加されるとか。この手のリアルとの融合は流行りそうだわ。
特集は「ログ出力のベストプラクティス」。syslogd と journald、Apache と Nginx、MySQL、Samba の詳細と Yahoo! ショッピングの事例。どれも分かりやすくポイントが絞ってあり有用です。面白いのはログをマーケティングに活用するのは想像がついても「サービスの健康状態」監視にも使っているところ。Yahoo! ショッピングの「健康状態」、それは「取扱高」! これをリアルタイムで追うなんてうーん、生々しすぎる。TV の紹介で爆発的に売れ、突然ピークになると困るから、という目的は分かるけど、月末で売れてないときどう対処するんだろう?? システム屋が何かできるのか??
第2特集は「良い PHP、悪い PHP」。JavaScript 同様、ライブラリやフレームワークも新旧ぐしゃぐしゃで、かつ、新しいののメインストリームが何なのかさっぱり分からないので、こうした記事は、仮にたとえ筆者の独断であっても、非常に助かります。コミュニティの紹介も同じですね。
「Android で広がるエンジニアの愉しみ」は Unity と Google VR SDK for Unity をインストールする所から。Unity を触るときはこれをやろう。
「vim の細道」は設定ファイル再点検。適当に誰かのをパクって使えばいいと思っている私のような人間は、すみません、と、参考になる解説の連続。これはいい記事。
Linux カーネル観光ガイドは DRM インターフェースの atomic mode setting。技術的な背景はないので文章を読んだだけですが、このパラノイア的なアトミックの追求は、なんというかエンジニア的な誰得感がすごくて良かったです。で、きっとまた何か見つかるよ :-)