突然のニュースにただただ驚いています。
漫画家の吉野朔実さんが4月20日に亡くなったと本の雑誌社がWebサイトで発表した。57歳だった。死因の詳細は明らかにしておらず、「ご病気のため」としている。
ITmedia
『少年は荒野をめざす』『ジュリエットの卵』が代表作らしいのですが、私にとっては「吉野朔実劇場」の人です。
それまで書評一辺倒で書影以外、写真さえ滅多になかった「本の雑誌」にあって見開き2ページ使った「マンガ」の連載にはとても驚きました。ただ内容は本が大好きな人々の話。その紹介の肌触りや、少しだけ隙間のある距離感が絶妙でスッと雑誌に溶け込んだのでした。大好きな連載でした。
お父さんの話、お母さんの話、目黒さんに褒められた『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の話、双子の美少年先輩の話、アシスタントや春日武彦さんやお友達との本や諸々を巡る話、本当にいろいろ浮かんできます。穂村弘さんの名前が出たのも吉野朔実さんが最初のはず。沢田康彦さんとメモを取り合いながら話をするんですよね。
とりわけ飼っていたコージー犬のツンとすました大人の感じ。いつも最高でした。残されちゃったんですよね、みんな…。お父さんをなくされているお母さんのことを思うと涙が出てきます。
一般には「ぶ~け」の作家、なのでしょうが、私にとっては「本の雑誌」の大切なレギュラー連載陣のお一人でした。訃報の発表が「Web本の雑誌」だったことも象徴的です。ご冥福をお祈りします。
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