- 出版社/メーカー: 本の雑誌社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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本の雑誌 7月号 (No.301) / 本の雑誌社 / 840円 (800円)
表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし
特大号 創刊301号記念特大号! 「本の雑誌が三百号で紹介した三百冊」は年末の特集やおすすめ文庫王国とは違った趣の読書ガイド。1976年の創刊以来の、ナツカシの一押し本を思い出しながら、同時に日本のエンタメ系書籍の広がりと深まりが一望できる好企画。また読者のベスト3も常連さんの名前が大きな活字でずらりと並び、しかも内容充実。みなさん「本の雑誌」を分かってますねぇ。一方「メモリアル・ツアー」は本の雑誌社の社屋を巡るツアーだが消化不足。群ようこや珍萬の叔父さんや沢田康彦辺りにインタビューでもした方がよかったのでは? また苦手の大矢博子が復活。どうしてもこの人のセンスは理解できません。
津野海太郎「サブカルチャー創世記」は連載終了。サブカルが立ち上がった瞬間に青年期を終え、以後はその「宝島」についてでさえ「きちんと目をとおしたことはいちどもない」。見事な幕切れ。西のサブカル(?)創世記、江弘毅「ミーツへの道」は、もう前回以来「日本初の酒場ライター」バッキー井上がかっこよすぎ。少し検索したのだけどライターと漬物屋を兼任? 行ってみたいっ!! もう一つ懐古モノで楽しみにしている高橋良平の「日本SF戦後出版史」は最近トーンダウンしている気が。内容が内容だけに仕方ないのかも知れませんが、野田さん、今日泊亜蘭さんを引くまでもなく、資料の転記の前にお話しだけでも、と思ってしまいます。
キムラ弁護士、「本屋プロレス」、チュンバのどれもいい話。「黒田節によるサンタルチア」は検索すると出てきますが、やはり聞いてみたいですね。それもフジコ・へミングのピアノで。
新作では和田竜「忍びの国」が一番熱い、と感じました。凄い新人が出たようで。