本の雑誌 1月号 (No.295) / 本の雑誌社 / 680円 (648円)
表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし
恒例の本の雑誌が選ぶ2007年度ベスト10は営業杉江さんの強引な手腕で奪取した佐藤亜紀「ミノタウロス」が1位、続いてシーナ編集長一押しのM・ジェンキンズ編「大冒険時代」、最相葉月「星新一 一〇〇一話をつくった人」と続きます。読者アンケートも充実していて、どれも面白そう。シーナさんもお勧めの「図説「最悪」の仕事の歴史」は最悪ぶりが想像を絶してます。またSF好きとしては昨今の異様な盛り上がりはただただ嬉しいばかりですが、今年はファンタジーの年でもあったそうで、沢村凛「黄金の王 白銀の王」や、文庫王国にも出てきた上橋菜穂子「獣の奏者」、森見登美彦「有頂天家族」など。
新刊紹介ではマシュー・ニール「英国紳士、エデンへ行く」がムチャクチャおばか。探検隊に冷ややかな視線を送る船長に大笑いです。キムラ弁護士は「テロリストのパラソル」。う~ん、読んでないけど、ホントにこんな無理矢理なの? とちょっと驚きましたが、そう思わせる所がキムラ氏のうまさか。シーナさんはすべての恋愛小説とミステリーにけんかを売っているが、正直そこまで言わないでもと思うのだが。
東野圭吾は「文庫では今や敵なし」なんだそうで。うーむいつの間に。最近では桜庭一樹にもそれを感じるなぁ。あれよあれよという感じです。目黒さんみたく、こうした人を追いかけられると楽しいのでしょうが、時間がなぁ…。
全然関係ないけど柴口育子がコージーミステリ好きとは意外だなぁ、と思ってたら大矢博子に替わってました。今月一番のびっくり。でも大丈夫、別のページでちゃんと、韓国焼肉ネタとぬるい雑誌批評をやってます。