本の雑誌 1月号 (No.28) / 本の雑誌社 / 680円 (648円)
表紙デザイン 和田誠 / 表紙イラスト 沢野ひとし
特集は「本の雑誌が選ぶ2006年度ベスト10」。もう一月前の号なので結果を発表しても大丈夫ですよね、元々順位にそう意味がある訳でもなし、ということでトップ3は佐藤多佳子「一瞬の風になれ」、R・マクラーティ「奇跡の自転車」、山本弘「アイの物語」。トップは浜本、杉江、目黒の絶賛。3位は鏡明のSFベスト10でも3位、北上次郎のエンターテインメントベスト10でも2位、と、納得の三本。
個々人のベスト10や連載エッセイを通して読んだ中では、エマニュエル・ボーヴの作品「ぼくのともだち」「きみのいもうと」が気になりました。トヨザキ社長言うところのダメ人間小説家。むぅ、それだけで興味がひかれます。
沢野さんの南伊豆エッセイ、今月号の椎名さんの便所話、それに木村さんの2号連続、嵐山光三郎との共同戦線による島崎藤村叩き(それにしても、ムチャクチャひどい人間ですな > 藤村)、と、おじさんたちの連載も良かったです。
それに比べて若い(?)連中は …。「文庫王国」からの流れで編集部は浜田さんの失恋ネタ(?)を面白いと思っているようだが、それほどでもないので止めてほしいし、定期購読者に配布された助っ人作成の「本のちらし」。金も時間もないことは分かりますが、もう少し別のことに使えないものか。この手のおふざけを楽しめない自分が年なのか …。
三角窓口では(P.96) 「借りた本には、力が入らない! その本の内容にかかわらず、”借りている本”だという状態だけで「読み力?」が弱まってしまいます。」あー、だから私は図書館で本を借りないんだぁ、と、ヒザポンの投書でした。