ナンバー・ファイブ(吾) (7) / 松本大洋 / 小学館 860円 (819円)
BOOK DESIGN : TAKAHASHI JUNZI
軍はNo.王の殺害を計画。洋上で実行に至るが、No.王は重傷を負うも海に転落、生き延びる。意識を回復したNo.王を訪問したパパは、被造物としての限界を語るが、No.王はその意思によってパパを殺害することで限界を超えられることを証明する。パパの殺害は軍に大義名分を与える結果となり、元平和軍との全面戦争に突入する。
本当にNo.王は、ビクトルの言う人類の上に立つこと、支配することを望んでいるのでしょうか? 表面上では確かにそうだし、次の最終巻でも明確に台詞として語られますが、本当にそうなのでしょうか、判断がつきかねます。
確かにパパに裏切られることで、自分の「地球を救う」という信念に対する軍の行動に、負の感情を持つのは必然で、結局、パパの殺害にまで至るのですが、さて、本当にそんなに簡単な感情なのか。どうも引っかかって未だに答えがみつかりません。